何を今さら誰でも知っているようなことを言っているのか。このタイトルは少なからぬ人に対して、この本を読む必要性を感じさせないものとなるかもしれない。
この本を読むべきは、このタイトルに対して反発を感じる人々であろう。
「何をふざけた出鱈目を言っているんだ、前にテレビで俺は見た、アポロは月になんて行っていないんだろ。あれはウソ、やらせだったんだろ。俺たちを騙そうとしたって、そうはいかねえ」
このタイトルにこういう感情を抱く人たちほど、この本はオススメである。
本というものは、あらかじめ自分が望んでいた答えを見つけるためだけに読むものではない。読んで自分が思い描いていたこと、正しいと思っていたことが実は偽りや都合のいい嘘に過ぎなかったと知って苦しむことになることもあるかもしれない。でも、それが嫌なら、その覚悟がないから本など読むなかれ。
本を読むのにページをめくり、文字を読むだけの体力しか使わないと思ったら大間違いだ。その精神力はスポーツに劣らぬものが必要なのだ。