書評の楽しみを考える Book Japan

 
 
 
トップページ > イベント > Book Japan 2008 ベストブック10&新人賞 トーク・セッション 【第三部】新人賞選定バトル(3/5)

Book Japan 2008 ベストブック10&新人賞 トーク・セッション
in ジュンク堂書店・新宿店 2008年11月28日
【第三部】新人賞選定バトル(3/5)

いよいよ新人賞決定へ!!

●吉田 では和田竜さん『のぼうの城』で。だれか文句ある?
●三浦 次書く予定あるの? この人。
●吉田 『忍びの国』(小学館)も出ているし、その次もいま、やってるし。
●豊崎 私、この和田竜って人はものすごく書いてく人だと思う。書き散らかすと思う。そしてなんか、スッカンスカンな文体になっていくんだと思う。
●杉江 スカンスカン(笑)。
●吉田 でも、こないだ聞いたら『忍びの国』の後はちょっと間が空くみたいだよ。
●豊崎 なんかなあー。この人脚本とかやった方がいいんじゃないかなあ。
●吉田 もともとね、脚本家なの。
●豊崎 やっぱりねー、描写とか、地の文が弱いなあって感じるもの。
●三浦 なんかノベライズっぽいですよね。
●豊崎 ただ、新人って考えれば、これからうまくなっていけよっていう、そういう励まし方もありますけどね。
●吉田 そうそう、歴史小説の書き手として久々にでてきた!
●末國 でも、オリジナリティが感じられないんですよね。作者と同じ史料を読めば、誰でも書けるというか。
●杉江 『のぼうの城』も、原型は司馬遼太郎なんですよね。新しいようで、書き方は司馬さんの戦国小説と同じですよ。
●末國 そうですね。少し前に同じ忍城の攻防戦を描いた風野真知雄さんの『水の城 いまだ落城せず』(祥伝社文庫)もあるし。
●藤田 じゃあさあ、中田永一にしようよ。
(会場 笑)
●末國 それはちょっと。
●杉江 中田永一はこれからも書くの? その名前で(笑)。担当編集者がいま、その版元にいないからなあ。
●藤田 ええ!? でも書くでしょ。
●豊崎 でも、××は前も伝奇小説みたいなのを別名で書いていたでしょう。そっちの筆名でも書きつづけるのかっていったら、続かなかった。中田永一も、なんとなく書きつづけなさそうな気がするんですけど。浮気性だよね。
●吉田 じゃ、『のぼうの城』でいいじゃん、ね。
●豊崎 『百瀬』って、これめちゃくちゃ売れてるんでしょ。
●藤田 消去法だ。
●杉江 『のぼう』の方が売れてますよ。
●末國 そんなに売れてるの?
●杉江 めちゃめちゃ売れてますよ。
●豊崎 ちなみに真藤さんは、賞金総額、いくらくらいもらってるのかな?
●杉江 えーっと、ダ・ヴィンチ文学賞が100万、日本ホラー小説大賞が500万、ポプラ社小説大賞特別賞が50万、電撃はいくらか知らないんですけれども。トータルで1,000万もいってないですよ。
●吉田 じゃあ『のぼうの城』でいいじゃん。
●三浦 だってこれ、20万部ですよ。
●吉田 真藤さんは賞金でカバーできるからいいじゃん。
●藤田 ええー、そういう金額の問題?
(会場 笑)
●杉江 でも、ここで新人賞あげても、お金をあげられるわけじゃないしね(笑)。
●藤田 じゃあ、『告白』にする?
(会場 爆笑)
●豊崎 急に、『告白』? 湊かなえに? いらねえってさ、湊かなえは(笑)。
●吉田 もう、いいじゃん。『のぼうの城』新人賞!
●豊崎 ジョー・ヒルにあげれば? 『20世紀の幽霊たち』(小学館文庫)にあげちゃえ!
●一同 えーー(笑)。
●杉江 ところで、『バートルビー』の作者は本邦初訳なんですか?
●豊崎 ビラ=マタスはベテランですから、だめ。
●杉江 そうか、これが日本での初訳だったらあげちゃったらいいんじゃないかと思ったんだけど(笑)。
●豊崎 第一、ベスト10の順位のなかに入っちゃってるんだから、だめでしょ。



豊崎由美

boopleで検索する

お探しの書籍が見つからない場合は、boopleの検索もご利用ください。Book Japan経由でのご購入の場合、Book Japanポイントをプラスしたboopleポイントを付与させていただきます。

booplesearch


注目の新刊

Sex
石田衣良
>>詳細を見る
失恋延長戦
山本幸久
>>詳細を見る
自白─刑事・土門功太朗
乃南アサ
>>詳細を見る
ガモウ戦記
西木正明
>>詳細を見る
怨み返し
弐藤水流
>>詳細を見る
闇の中に光を見いだす─貧困・自殺の現場から
清水康之湯浅誠
>>詳細を見る
すっぴん魂大全紅饅頭
室井滋
>>詳細を見る
すっぴん魂大全白饅頭
室井滋
>>詳細を見る
TRUCK & TROLL
森博嗣
>>詳細を見る
猫の目散歩
浅生ハルミン
>>詳細を見る
さすらう者たち
イーユン・リー
>>詳細を見る
猿の詩集 上
丸山健二
>>詳細を見る
ポルト・リガトの館
横尾忠則
>>詳細を見る
ボブ・ディランのルーツ・ミュージック
鈴木カツ
>>詳細を見る
カイエ・ソバージュ
中沢新一
>>詳細を見る
銀河に口笛
朱川湊人
>>詳細を見る
コトリトマラズ
栗田有起
>>詳細を見る
麗しき花実
乙川優三郎
>>詳細を見る
血戦
楡周平
>>詳細を見る
たかが服、されど服─ヨウジヤマモト論
鷲田清一
>>詳細を見る
冥談
京極夏彦
>>詳細を見る
落語を聴くなら古今亭志ん朝を聴こう
浜美雪
>>詳細を見る
落語を聴くなら春風亭昇太を聴こう
松田健次
>>詳細を見る
南の子供が夜いくところ
恒川光太郎
>>詳細を見る
星が吸う水
村田沙耶香
>>詳細を見る
コロヨシ!!
三崎亜記
>>詳細を見る
虚国
香納諒一
>>詳細を見る
螺旋
サンティアーゴ・パハーレス
>>詳細を見る
酒中日記
坪内祐三
>>詳細を見る
天国は水割りの味がする─東京スナック魅酒乱
都築響一
>>詳細を見る
水車館の殺人
綾辻行人
>>詳細を見る
美空ひばり 歌は海を越えて
平岡正明
>>詳細を見る
穴のあいたバケツ
甘糟りり子
>>詳細を見る
ケルベロス鋼鉄の猟犬
押井守
>>詳細を見る
白い花と鳥たちの祈り
河原千恵子
>>詳細を見る
エドナ・ウェブスターへの贈り物
リチャード・ブローティガン
>>詳細を見る
人は愛するに足り、真心は信ずるに足る
中村哲澤地久枝
>>詳細を見る
この世は二人組ではできあがらない
山崎ナオコーラ
>>詳細を見る
ナニカアル
桐野夏生
>>詳細を見る
逆に14歳
前田司郎
>>詳細を見る
地上で最も巨大な死骸
飯塚朝美
>>詳細を見る
考えない人
宮沢章夫
>>詳細を見る
シンメトリーの地図帳
マーカス・デュ・ソートイ
>>詳細を見る
身体の文学史
養老孟司
>>詳細を見る
岸辺の旅
湯本香樹実
>>詳細を見る
蝦蟇倉市事件 2
秋月涼介、著 米澤穂信など
>>詳細を見る
うさぎ幻化行
北森鴻
>>詳細を見る

Internet Explorerをご利用の場合はバージョン6以上でご覧ください。
お知らせイベントBook Japanについてプライバシーポリシーお問い合わせ
copyright © bookjapan.jp All Rights Reserved.