小説・エッセイと、いま片岡義男がちょっとした刊行ラッシュ。1970年代から80年代にかけてユースカルチャーに大きな影響を与え、まさにブームともいえる現象を巻き起こした片岡義男ですが、いままた再評価のきざしが現れています。透明な浮遊感を感じさせるクールな語り口が時代の気分にマッチしているということに関してはまちがいのないところでしょう。もしまだお読みでないようなら、またもう一度読んでみようというのなら、膨大な短篇のなかからベスト・オブ・ベストとして編まれたハヤカワ文庫の「片岡義男コレクション」全三巻が小説ではゼッタイのおすすめです。
そして東京書籍から刊行されている独自の視点が楽しいエッセイにもご注目を。また文房具マニアかつ写真家の片岡義男だからできた、愛する文房具へ写真と文章を捧げた二冊も人気です。
「片岡義男コレクション」全三巻、『ナポリへの道』については、山崎まどかさん、北條一浩さんのおすすめ本書評もぜひお楽しみください。
「片岡義男コレクション」全三巻『花模様が怖い』『さしむかいラブソング』『ミス・リグビーの幸福』
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池上冬樹、北上次郎の編による、片岡義男のベスト・ハードポイルド&恋愛小説
片岡義男の論理的かつチャーミングな考察と写真をお楽しみいただける本